グレイトアース函館大沼ライド2015 9/12(土)9/13(日)9/14(月)3日間開催!

晴天の下で函館大沼ライドが開催

9月28日に函館大沼から北海道駒ケ岳の周りを走るロングライドイベント、函館大沼ライドが開催されました。ここを舞台としたロングライドは昨年に引き続いて2回目。前回は雨に見舞われ、一部コースは走行できないなどすべてを提供できませんでしたが、今回はコース本来の楽しさすべてを満喫できるライドとなりました。

今回の大会ナビゲーターは小笠原崇裕氏

イベントプログラムはロングライド前日から始まります。スタート会場の大沼公園特設会場にGREAT EARTHのゲートが青空に向かって立ち上がった9月27日、午後1時からスタート会場近くの大沼婦人会館で参加者の前日受付が行われました。
そして、14時からは初心者ロングライド講座が開講。今回の函館大沼ライドの大会ナビゲーターは、プロ・マルチアスリートの小笠原崇裕氏です。5月31日に行われたGREAT EARTH軽井沢MTBでも参加者と一緒にレースに参戦した同氏が、コースのポイントなどを解説してくれました。実は小笠原氏、金曜日に今回の100kmロングコースを試走していて、具体的なコースの注意点なども説明。また、講座以外の時間も受付会場で参加者の質問に答える「Q&Aコーナー」を担当していました。
大沼婦人会館の外に設置したテントではメカニックサービスを実施。翌日のロングライドに向けて、愛車の不安をなくしておこうと、ここに何人も訪れてメカニック担当者にバイクをチェックしてもらっていました。そして午後4時、前日受付ならびにメカニックサービスが終了し、この日の大沼婦人会館でのプログラムは終了です。

ゲストとともに盛り上がった前夜祭

18時からは函館大沼プリンスホテルで前夜祭が行われます。会場のステージにMCの片岡由衣さんと小笠原崇裕氏が開会を告げて、パーティがスタート。この会場には、明日の100kmロングコースを参加者と一緒に走る元バレーボール日本代表・山本隆弘さんが参加。ひときわ高い身長で、会場のどこにいてもすぐに見つけることができました。
パーティは、大会のスタート/ゴール会場がある地元・七飯町の中宮安一町長の乾杯の音頭で一気に盛り上がります。地元の食材も多く使われた料理はかなりの量が用意されていましたが、パーティの中ごろにはほとんどなくなっていました。こうして参加者が食べたり飲んだりして楽しんでいるなか、ステージでは9月・10月生まれの参加者の誕生日を祝ったり、台湾から取材を兼ねて参加したメディア一行を紹介したり、函館大沼ライドの舞台となる七飯町、鹿部町、森町のPRが行われたり、富良野を舞台にした2つのGREAT EARTHであるかみふらの十勝岳ヒルクライムレースと富良野ライドを地元担当者が紹介したりと盛りだくさん。

太鼓や抽選会で参加者は大興奮

そんなステージイベントでもひときわ盛り上がったのが、地元の中学生・高校生中心に活動している砂原権現太鼓保存会の演奏です。もともとは海の安全と豊漁を願って演奏されるもので、子供たちが元気に打ち鳴らす威勢の良い太鼓が、会場を大いに活気づけます。そして、砂原権現太鼓保存会の演奏が終わると会場からは太鼓に負けないくらいの大きな拍手が巻き起こりました。
協賛各社やご当地から集まった豪華賞品での抽選会も大盛況。さらには大じゃんけん大会も行われ、参加者の多くが景品を手にして喜んでいました。パーティ終わり間際には、富良野ライドに続いてGREAT EARTHに参加する道端カレンさんも会場に顔を出し、参加者との記念撮影に快く応じていました。こうして大興奮のなかでパーティはお開きに。参加者は各々の宿泊場所に戻り、明日の本番に向けてしばしの休息です。

陽の光の下で函館大沼ライドがスタート

函館大沼ライド本番当日、会場の空はきれいに晴れました。当日受付の参加者は、朝6時半から大沼婦人会館で受付を行った後、スタート会場へと移動します。そしてスタートが近づくと、身体をほぐすためにみんなでラジオ体操。その後に行われたセレモニーでは、七重町の中宮町長が「今年は晴れて本当にうれしい」とコメントし、気持ちのよく走って地元の人たちに健脚ぶりをアピールしてきてほしいと話しました。
そして7時を迎え、まずは100kmロングコース参加者がゲートをくぐって次々とスタートしていきます。その中に元バレーボール日本代表・山本隆弘さんの姿も。その長身は自転車に乗っていても確認できました。100kmロングコースの参加者が出発後、しばらくして今度は65kmショートコース参加者がゲートをくぐってコースへと出ていきます。ショートコース参加者と一緒に道端カレンさんもコースへと走っていきました。こうして、ロング・ショート合わせて200名以上の参加者による函館大沼ライドがスタートです。

これから先の走破に向けて体力を回復するエイド1

100kmロングコースは、スタート直後から24km先のエイド1、七飯町役場までは比較的大きな通りを進みます。そして、最後に少し上ったところで七飯町役場に到着。このエイドでは、ふかし芋、イカの塩辛、地元で採取されるミネラルウォーター「夢水氣」を提供していました。
湯気が上るアツアツのふかし芋にバターを乗せて食べると、ほくほくのジャガイモの美味しさが際立ちます。また、塩辛も旨みがあって美味。ふかし芋に塩辛を乗せて食べても相性抜群で、どちらの美味しさも味わえました。また、「夢水氣」はここまで走ってきた体にはうれしい水分補給となります。飲むとなんだか元気になった気も!?
ここで体力回復を図ったロングコースの参加者たちは、コース最大の難所に向けて出発です。

頻繁に曲がる上り坂の上に絶景が広がるエイド2

エイド1の七飯町役場からエイド2の城岱牧場展望台までは峠を上っていくコース。勾配が7%のところがいくつもあり、カーブもひんぱんに出てくるので、なかなかスピードが上がらない参加者たち。それでも着実に坂を上っていくと、視界が開けて道の崖側に函館の街並みが見えてきます。その光景を見て、思わず足を止めて記念撮影をする参加者もいました。
こうして坂を上がったところに現れるのが城岱牧場展望台。晴れ上がったこの日、眼下に函館の街が一望できます。緑が広がる牧草地帯には牛や馬がのんびりと佇む姿。気持ちの良い景色を見ながら、この城岱牧場展望台のエイドで提供されるのが、久保田牧場アイスクリームと函館牛乳。アイスはミルク、バニラ、コーヒー、アップルと4種類の味を用意、濃厚ながら口どけがよく美味しく味わえます。函館牛乳も飲みやすく、水分を必要としている体にすっとしみこんでいく感じ。気温は少し肌寒いものの、上り坂で体が熱くなった参加者には好評です。
参加者は、上り坂を頑張ったご褒美を目と舌で存分に楽しみ、次のエイドへと向かっていきました。

駒ケ岳に見守られながら進んだ先には海辺のエイド3

城岱牧場展望台を出ると、ほんの少し上ったあとで今度は下り坂。場所によっては勾配が10%のところもあり、安全なスピードで下っていきます。危険のないように配慮がなされ、コースにはスタッフが立って参加者に減速を促していました。
坂を下りきってしばらく進むと、65kmショートコースとルートが合流。この前後から視界に駒ケ岳の姿が入ってきます。道南の名峰を見ながらしばらく進むと、コースは緩やかにカーブして今度は駒ケ岳を背にして走行。すると海沿いの道にぶつかり、そこを右に曲がってしばらく進むと現れるのがエイド3のしかべ間歇泉です。
駐車場に設置されたバイクラックにバイクを置き、エイドが設けられたしかべ間歇泉公園に入っていくと、可愛いスタッフの給水サービスがあり、その先には定期的に吹き出す温泉の噴水と足湯がある場所に出ます。当然、足湯は入り放題。バイクを漕ぎ続けてきた脚に、足湯は最適です。大会ナビゲーターの小笠原氏はここまで先頭で走ってきたものの、このエイドでたっぷり足湯に浸かっていました。
このエイドで提供されるのは、かじか汁と炊き立てのご飯、そして地元でとれたたらこ。名物のかじか汁は、その名の通り「かじか」の入ったお味噌汁。外見はグロテスクな魚とのことですが、かじか汁はよい出汁が出ていて、魚の白身もあっさりして美味。これに加えて、白いご飯にたらこを乗せて食べるのは最高のご馳走です。たらこはいくつもの種類が用意され、味の違いを楽しむことができました。
こうして足の疲れを取り、地元の美味しい食材にもてなされ、勢いよく吹き出す間歇泉を見て、心身ともにリフレッシュした参加者は次のエイドへと向かいます。

左には駒ケ岳、右には海を見ながらエイド4に到着

しかべ間歇泉公園を出発してしばらくすると、Uターンに近い形のカーブを曲がります。そのあとは、北海道らしい長く真っ直ぐな道を中心に走行。アップダウンがあまりなく比較的走りやすい区間で、コースのいろいろなところで駒ケ岳を眺めることができます。また、海沿いを走るコースなので、時々右手側の視界が開けて海を望むこともできました。そんな景観を楽しみながら走っていると、エイド4の道の駅、つど〜る・プラザ・さわらに到着です。
このエイドで提供されるのは、いかめし、ホタテの炭火焼き、冷やしトマト。どれも地元で採れた食材を使ったものです。いかめしもホタテの炭火焼きもその場で調理したものを食べられるので、できたての美味しさに感激。ホタテの炭火焼きは絶対に食べたいと話していた元バレーボール日本代表の山本さんも、無事に食べることができて満足の笑顔を見せていました。また、この時期に新鮮なトマトが食べられるのは、ハウス栽培だからとのこと。ちなみに、ハウスの温度管理に温泉を利用しているとのことでした。
ここでも地元の味でお腹を満たすことができた参加者が、次に向かうのはゴールです。

国道や脇道、そして大沼湖岸を走り抜けてゴール

つど〜る・プラザ・さわらを出てしばらく行くと左折して大沼国道に入ります。この国道を少し走ってから、国道から逸れるルートに。ここから雄大な駒ケ岳を近くに見ながら、しばらく走行。走っていると緩やかな上りになり、疲れた足には決して楽ではありません。それでも、駒ケ岳のふもとを確実に漕いでいき、再び大沼国道に合流。国道の電光掲示板に自転車大会開催中と表示していて、ドライバーの方々にも安全運転を協力してもらいました。そして、国道から左に曲がって少し進むと小沼の湖岸が見えてきます。そこから踏切を越えて右折し、大沼と小沼の間を走っていき、大沼公園特設会場でゴール!
ゴールゲートをくぐると、大会MCの片岡さんがハイタッチでお出迎え。65kmショートコースを走って早々にゴールしていた道端カレンさんも、ゴールする参加者の人たちに拍手を送っていました。見事にゴールした参加者には完走証が渡されます。さらに、ゴールでも食べ物が用意されており、豚汁とおにぎりで完走後の体をリフレッシュ。この豚汁に使われているのは、森町で育てられた「ひこま豚」。温かい豚汁が体にしみわたり、長い距離を走ってきた参加者も食欲をそそられて美味しく食していました。
台湾から取材を兼ねて参加したメディアのチームも全員完走。ゲストライダーの元バレーボール日本代表・山本さんも無事にゴール。今回のロングコースの参加者で最年少の小学3年生のさくらちゃん、そして小学5年生のたくやくんたちコンノさん一家4名も見事にゴールを果たしました。さくらちゃんは、100km走って疲れたと言っていましたが、お兄ちゃんのたくやくんはまだまだ行けると元気いっぱい。こんな様々な参加者が走った函館大沼ライド、誰もが楽しかった思い出とともに無事に終了しました。

参加したメンバーを魅了した大沼のカナディアンカヌークルーズ

今回の函館大沼ライドで初めてのオプショナルツアーを実施。それが、大会翌日の「カナディアンカヌークルーズ&ランチ」です。今回、このツアーに参加したのは北海道からご参加のご夫婦一組。加えて、大会MCの片岡由衣さんを含むGREAT EARTHスタッフで、初めての試みが催されました。
29日10時過ぎ、小沼のほとりにあるイクサンダー大沼カヌーハウスに参加者が集合。ここでライフジャケットを身に着け、インストラクター指導の下でカナディアンカヌーに乗り込みます。このカヌーは手作りとのこと。最初はちょっと安定感のなさに不安を覚えますが、すぐに漕ぐのに慣れ、不安はなくなります。この日の小沼は非常に穏やかで初心者には最適な環境だったことも功を奏しました。ちなみに、今回は二人乗りのカヌーのみでしたが、三人乗りや四人乗りカヌーもあるとのことです。
あまり波を立てることなく、穏やかな湖面をスーッと進むカヌーに乗っているとまさに気分爽快。湖面には遮るものがほとんどなく、そこから眺める駒ケ岳の雄大さにも心が晴れていく感じがします。9月初めまでにほとんど散っていた睡蓮も2つ咲いていて、目を楽しませてくれました。こうして小沼を満喫しつつ、橋をくぐって大沼のほうへと向かいます。

空からデリバリーされるピザ、ハンモック島でひと休み

大沼に出ると、小沼に比べてちょっと波立っていて少しカヌーも揺れますが、乗っていてさほど不安を感じません。こうして時間はまもなくお昼。ランチ付きのクルーズですが、インストラクターのカヌーにお弁当が用意されていません。すると、カヌーが進んでいく方向の太鼓橋の上に人が待ち構えていて、カヌーが近づくとロープの先に付けたバスケットがするすると降りてきます。バスケットの中には出来立てのピザが。こんなサプライズがこのカヌークルーズでは待っています。
この後、大沼に浮かぶ小島のひとつに上陸してランチタイム。ピザ、生ハム付きバケット、淹れたてのホットコーヒーが並び、想像以上に合成で美味しい食事を楽しむことができました。
ランチの後は、大沼から小沼へと漕ぎ進み、帰路へと戻っていきます。このままカヌーハウスに戻るのかと思ったところ、小沼にある小島にカヌーを付けて上陸。ここにはハンモックが用意されていて、身体を横たえて楽しむことももちろんできます。ここでひととき楽しんだ後に、スタートした桟橋へと戻ってきました。
戻ってきた参加者全員が口を揃えて言うのは「楽しかった!」の一言。カヌーを操り、小沼・大沼を漕いで進むゆったりとした時間は、ぜひとも体験していただきたい。
天候に恵まれて、オプショナルツアーも大成功! 大沼およびその周辺を存分に満喫できた2日間でした。

函館大沼ライド2014フォトギャラリー